里親になるには?条件・年齢・独身・共働きでも登録できるか徹底解説
「里親って、特別な人がやるものでしょ?」と思っている人は少なくない。でも、それは誤解だ。日本財団の推計によれば、里親制度に肯定的な意向を持つ潜在層は約504万人にのぼる。それでも実際に登録に至る人はごくわずかで、最大の壁は「自分には資格があるのか分からない」という情報不足にある。
この記事では、里親の要件を具体的に整理する。年齢制限、独身・共働き・同性カップルの可否、そして多くの人が誤解しているポイントをまとめた。
里親の基本的な条件
児童福祉法と厚生労働省のガイドラインによると、養育里親の登録に必要な要件はおおむね以下のとおりだ。
- 都道府県知事が定める研修を修了していること
- 児童の養育についての理解および熱意、ならびに児童に対する豊かな愛情を有していること
- 経済的に困窮していないこと(生活保護受給中は原則不可)
- 欠格事由(禁錮以上の刑歴、児童虐待歴など)に該当しないこと
- 同居家族全員が里親委託に同意していること
注目したいのは、「結婚していること」「子育て経験があること」「持ち家であること」は要件に含まれていない点だ。
年齢制限はあるか
法律上、里親の上限年齢は規定されていない。実質的な基準は「委託された児童が成人するまでの間、心身ともに健康に養育できるか」という点にある。
ただし、養子縁組里親については、「児童が20歳になった時点で養親が65歳以下であることが望ましい」とするガイドラインが存在する。これは法的な制限ではなく、自治体が審査の参考にする目安だ。実際、里母の年齢構成は厚生労働省の統計で40代が33.8%、50代が33.4%と突出しており、50歳代でも全く珍しくない。60代での登録事例も存在する。
下限については法律上の規定はないが、成年年齢(18歳)以上が実務上の前提となっている。
独身・単身者でも里親になれるか
なれる。法律上、婚姻は要件ではない。
ただし、協力者の確保が重要になる。急病や緊急時に子どもを一時的に見てもらえる人がいるか、養育の相談ができる大人が周囲にいるかが審査で確認される。
実際に単身者が里親として認定・委託を受けている事例は全国に存在する。一人親家庭が里親を務めることで、同じ境遇を持つ子どもにとって有益なロールモデルになるという点も評価される。
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共働きでも里親になれるか
なれる。厚生労働省のデータによると、里母の約49.1%が就労している。「専業主婦でなければ里親になれない」という認識は誤りだ。
審査で確認されるのは「仕事と養育を両立できる体制があるか」という点だ。具体的には、保育園や学童クラブの利用が可能か、病気の際の対応はどうするか、といった現実的な計画が求められる。
研修や家庭訪問が平日昼間に設定されることが多く、休暇の取りやすさは重要な実務課題になる。この点については、雇用形態や職場の協力体制を具体的に説明できるよう準備しておくとよい。
同性カップルでも里親になれるか
法律上、里親の婚姻形態に関する明示的な制限はない。そのため、自治体の判断次第で認定可能だ。
2017年に大阪市が全国で初めて同性カップルを里親として認定して以降、東京都・千葉市など複数の自治体で認定・委託の事例が増加している。一般社団法人レインボーフォスターケアなどの団体も、同性カップルの里親申請をサポートしている。
自治体によって運用に差があるため、居住地の児童相談所や里親支援機関に直接確認することが最初のステップになる。
欠格事由:これに該当すると登録できない
以下の欠格事由のいずれかに該当する場合は、里親として登録できない。
- 禁錮以上の刑に処せられた者(刑の執行が終わってから一定期間内)
- 児童虐待または被措置児童等虐待を行った者
- 精神の機能の障害により養育を適正に行うことができない者
- 薬物・アルコール依存により養育に支障をきたす状態にある者
現在、自治体は警察への犯歴照会を行うことができ、これは登録審査の一環として行われる。
登録審査で実際に見られること
要件を満たしているだけでは十分ではない。審査では以下の点が多角的に評価される。
- 住環境の安全性と清潔さ:子どもが安全に生活できる空間があるか
- 家族関係の安定性:同居者との関係が安定しているか
- 養育意欲と価値観:体罰を使わない養育への理解があるか
- 自己理解:自分自身の生い立ちやストレス対処法を語れるか
- 生活の安定性:経済状況、健康状態
これらは家庭調査(自宅訪問)と面接を通じて確認される。
次のステップ
里親への道は、まず説明会への参加から始まる。各都道府県の児童相談所、または委託を受けた里親支援機関が定期的に開催しており、無料で参加できる。説明会への参加が、研修申し込みの前提となることが多い。
制度の詳細、研修から委託までの流れ、財政的な支援の仕組みを体系的に把握したい場合は、日本の里親制度ガイドを参考にしてほしい。登録プロセス全体をステップごとに整理している。
「自分には無理かもしれない」と思って立ち止まっている人の多くは、実際には要件を満たしている。まず説明会に行き、具体的な話を聞いてみることが最初の一歩だ。
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