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養子縁組の相談窓口・NPO・民間あっせん機関の選び方と新生児縁組の実態

「どこに相談すれば動き出せるのか」——養子縁組の情報は多いが、実際に窓口を探そうとすると、公的機関・NPO・民間機関の違いが曖昧でどれに連絡すべきかわからなくなる。

特に「できれば新生児を迎えたい」という希望がある場合、どの経路が現実的かを最初に把握しておくことが時間の無駄を省く。

相談できる機関の種類

1. 民間あっせん機関(許可NPO・一般社団法人)

2016年の養子縁組あっせん法施行後、民間機関は都道府県知事の許可を受けた団体のみが養子縁組のあっせんを行える。2024年10月現在、全国約23の団体が許可を受けて活動している。

許可機関の一覧はこども家庭庁のウェブサイトで公開されており、各機関の年間あっせん実績・収支も公表される仕組みになっている。

主な許可機関の例:

  • 認定NPO法人 環の会(東京)
  • NPO法人 Babyぽけっと(茨城)
  • 特定非営利活動法人 フローレンス(東京)
  • 一般社団法人 ベアホープ(東京)
  • 一般社団法人 アクロスジャパン(東京)

業務区域を「全国」としている機関が多く、地方在住の夫婦でも利用可能だ。

2. 児童相談所(行政)

都道府県・指定都市に設置された行政機関で、費用がほとんどかからない。ただし、乳幼児(特に新生児)の委託は少なく、幼児〜学齢期の子どもや、特別なニーズを持つ子どもの縁組が中心だ。「養子縁組里親」として登録することが縁組の前提になる。

3. 乳児院を通じた縁組

乳児院は乳幼児(おおむね2歳未満)を保護・養育する施設だ。直接の「あっせん機関」ではないが、乳児院に保護された子どもが特別養子縁組の対象になるケースがある。この場合は児童相談所が関与する行政ルートになる。乳児院から直接養親候補者に子どもが委託されるわけではない。

新生児を迎えたい場合の現実

「できれば生まれたばかりの子どもを迎えたい」という希望は多いが、現実のデータを理解しておく必要がある。

民間あっせん機関経由では、委託された子どもの85.8%が1歳未満(厚生労働省調査)。新生児(生後28日以内)での委託は珍しくなく、病院から直接養親宅に引き渡されるケースもある。

ただし「新生児を必ず迎えられる」という保証はない。マッチングは養親候補者の申込み順ではなく、実親の意向・子どもの状況・養親の属性が合わさったときに成立する。「新生児希望」としていても、実際にマッチングされるまで数年かかることは珍しくない。

養子縁組あっせん法とは何か

2016年に成立した「民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律(養子縁組あっせん法)」により、民間機関による養子縁組あっせんは届出制から許可制に変わった。

この法律のポイント:

  • 許可を得ない機関があっせんを行うことは違法
  • 許可機関は実費の範囲内での手数料徴収のみ可能(利益を上げることは禁止)
  • 毎年の事業報告が義務付けられ、都道府県が公表する
  • 実親・養親双方へのカウンセリング提供が義務付けられた

「認可を受けているNPO」と「許可を受けていない個人・団体」を区別することが、安全な縁組への第一歩だ。こども家庭庁の許可機関一覧を必ず確認すること。

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マッチングの仕組み

民間あっせん機関のマッチングは、次の流れで進む。

  1. 予期せぬ妊娠に悩む実母が機関に相談
  2. 機関がカウンセリングを行い、選択肢(養子縁組・自分で育てる等)を提示
  3. 実母が養子縁組を希望すると判断した場合、登録養親候補者の中からマッチングを検討
  4. 実母が候補者の情報(氏名・住所を除いた家族構成・価値観・環境など)を見て、希望する場合
  5. 委託成立

重要なのは「実親が養親を選ぶ」構造であることだ。養親候補者がどれだけ準備を整えていても、実親に選ばれなければ委託は成立しない。審査を通過することと、マッチングされることは別の話だ。

相談前に準備すること

機関の説明会に参加する前に、次の点を夫婦で確認しておくと良い。

  • 不妊治療の終了について:多くの機関が「治療を終了していること」を申込みの条件とする
  • 夫婦での申込み意思の一致:「どちらかが積極的でない」状態での申込みは審査に影響する
  • 費用の準備:民間機関では最終的に100万〜200万円前後が必要になることが多い
  • 家族の理解:双方の親族の理解があるかどうかも確認される

説明会は複数の機関のものに参加することをお勧めする。機関ごとに雰囲気・費用・アフターケアの内容が異なり、「ここなら信頼できる」という感覚を確かめることが大切だ。

日本の養子縁組ガイド(完全版)では、許可機関のリストと選び方のチェックポイント、説明会で聞くべき質問リスト、機関ごとの特徴の比較を収録している。


よくある質問

Q. NPO法人であれば信頼できますか?

NPO法人の登録は設立要件が比較的緩やかであり、「NPO法人=信頼できる」とは言えない。養子縁組あっせんを行う機関は、NPO法人であっても都道府県知事の「許可」を別途取得している必要がある。こども家庭庁の許可機関一覧での確認が必須だ。

Q. 乳児院に直接連絡して養子縁組を申し込めますか?

乳児院はあっせん機関ではないため、直接申し込むことはできない。乳児院に入所している子どもの養子縁組は、児童相談所が主導する行政ルートで進む。

Q. 複数の機関に同時に登録することは可能ですか?

機関によって重複登録を禁止しているところとそうでないところがある。申込み前に確認すること。マッチングが成立した機関以外は辞退する必要があるため、同時登録する場合は各機関のルールを把握した上で行動することが重要だ。

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